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【米国株投資】超重要な経済指標一覧

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米国株は経済指標を材料に動くことが多いです。

経済指標とは、アメリカの政府や公的機関が、定期的に公表しているデータです。

世界中の投資家がチェックしていて、将来の景気を予測し、投資判断の基準にしているため、経済指標の発表後に株価が動くことも多いです。

 

そこで、とくに押さえておくべき経済指標をリスト化しました。

『今日から始める!米国株投資』(松本大・著)を主に参考にリスト化しました。

ちなみにこの本は、マネックス証券の創業者が、米国株投資のはじめ方をわかりやすくを解説した本です。

これから米国株投資を始める人が読んで損はないです。

 

 

GDP成長率(GDP統計)

●発表時期:四半期ごと1月、4月、7月、10月(速報値)

GDP国内総生産のこと。一定期間内に、アメリカ国内で生み出された財・サービスの総額を示します。

四半期(3ヵ月)ごとに公表されるため、速報性はありませんが、経済全体の流れを見るためには重要な指標です。

 

下記のタイミングで発表されます。

速報値が、1月、4月、7月、10月。

改定値が、2月、5月、8月、11月。

確報値が3月、6月、9月、12月。

 

GDP(金額)」ではなく、「GDPの成長率(増減)」をチェックします。

アメリカ商務省 "Gross Domestic Product(GDP)から「四半期ごとのGDP成長率」をチェックすることができます。

GDPの数字の見方や考え方については、下記の記事にまとめました。

naturalwater.hatenablog.jp

 

消費者物価指数

●発表時期:毎月15日前後

物価の動向を把握するための指標です。

インフレが生じ るとFRBの金融政策に影響を及ぼすため、注目されます。

消費者物価指数というのは、 まさに最終消費者がモノやサービスを購入する際の物価ですから、消費者物価指数が上昇したとすると、最終消費者レベルまで物価上昇圧力が高まっているということで、金融引締め政策をとる可能性が一段と高まります。

ただ、傾向を先取りするマーケットは、消費者物価指数が上昇に転じたかどうかの前に、GDPデフレーターなどを重視する傾向があるため、株価などにすぐ影響することはありません。

 

米国雇用統計

●発表時期:毎月第1金曜日

さまざまな経済統計のなかでも、最も注目度の高いもののひとつです。

米国では経済 活動全体に占める個人消費の割合が非常に高いため、個人消費の先行きに影響を及ぼす雇用統計が注目されるのは、当然です。

なかでも、「非農業部門雇用者数」と「失業率の数字に注目が集まります。

発表が出ると株価だけでなく、為替レートにも大きな影響を及ぼします。

基本的に非農業部門雇用者数の数字が上がる一方、 失業率が低下すると、これから先、雇用情勢は好転し、個人消費の意欲が高まると判断され、株価にとってはプラスの影響を及ぼすことが多くあります。

逆に、非農業部門雇 用者数が減少し、失業率が上昇すると、個人消費はこの先、落ち込むという見通しから、株価は下落しやすくなります。

 

新規失業保険申請件数

●発表時期:毎週木曜日

失業保険の申請を出した人の数を示す経済統計です。これも雇用統計と同じく、個人消費の動向をみるうえで役に立ちます。失業保険の申請件数が増えたということは、そ れだけ雇用情勢が悪化していることであり、個人消費を後退させる恐れが生じてきます。

当然、株価にとってはマイナス要因です。

毎週木曜日に発表されるため、速報性が高いという点もポイントのひとつです。

ちなみに、40万件が雇用創出の分岐点とみられており、この数字を超えると雇用情勢
は厳しく、下回ると雇用情勢は好転していると判断されます。

景気のピーク、ボトムに対して2~3か月程度の先行性があるといわれています。

 

ISM指数 (Institute for Supply Management)

●発表時期:毎月第1営業日

製造業約350社の購買担当役員に対して 行われるアンケート調査をベースにして作成されます。

生産、新規受注、入荷遅延比率、 在庫、雇用の各項目に関して、前月との比較で「よい」「変わらない」「悪い」の3択で 回答を得て、作成されます。

指数が「50」を割り込むと景気後退、超えると景気回復を示すといわれています。

景気転換の先行指数として、マーケットからの注目度も極めて高い経済指標です。

しかも、数字の発表が毎月第1営業日になるため、あらゆる経済指標のなかでも、最も早く発表される点も、注目度が高まる原因のひとつです。

 

シカゴ購買部協会指数

ISM指数と同様、製造業の景況感を把握するのに役立つ経済指標です。

シカゴに限定された指標ではありますが、直接インタビューを行って作成される経済指標になるため、重視されています。

基本的にこの数字が上昇すると、製造業の設備投資意欲が高まっていく傾向がみられます。

また、ISM指数の前日に公表されることから、ISM指数の先行指標という役割もあります。

基本的に、この数字が50を超えてくると、製造の景況感が好転する傾向がみられます。

 

フィラデルフィア連銀指数

●発表時期:毎月第3木曜日

製造業の景況感を把握するための経済指標のひとつです。

フィラデルフィア連銀が管轄する地区のみの統計ではありますが、全国区の景況感を示すISM指数との連関性が高いといわれています。

これと似たものにニューヨーク連銀指数がありますが、マーケットの注目度はフィラデルフィア連銀指数のほうが高い傾向があります。

 

ニューヨーク連銀指数

●発表時期:毎月15日

ニューヨーク地区の製造業の景況感を示しています。

とくに雇用や新規受注の数字が注目されます。

フィラデルフィア連銀指数のほうが歴史が長いため、 マーケットでの注目度はそちらのほうが高いのですが、フィラデルフィア連銀指数よりも早めに公表されるため、最近はマーケットでの注目が高まってきています。

製造業の景況感を把握するにあたっては、まずニューヨーク連銀指数でおおまかな方向性を判断し、その後に公表されるフィラデルフィア連銀指数でコンセンサスを形成。ISM指数で確認する流れになります。


鉱工業生産指数

●発表時期:毎月14日〜17日

製造部門の生産動向を指数化したものです。

景気全般との関係性が深いのが特徴です。

GDPが四半期発表であるのに対し、鉱工業生産指数は月次発表になるため、景気動向全般の先行指標として注目されます。

米国経済全体に占める製造業の比率は2割程度ですが、景気循環の始まりは製造業からになるため、景気の回復局面入り、あるいは後退局面入りする転換点を把握するのに役立ちます。

ただ、GDPと比べて振れ幅が大きくなる傾向があるため、ある程度の期間、ならして見るようにするのがポイントです。

 

ミシガン大学消費者マインド指数

●発表時期:毎月第2金曜日、もしくは第3金曜日

1966年を100として消費者マインドを指数化し、ミシガン大学が発表しているものです。毎月第2、もしくは第3金曜日に発表されます。

消費者信頼感指数とともに、消費者マインドを探るための代表的な指数です。

消費者信頼感指数よりも早く公表されるため、消費者マインドを早めに把握するための材料になります。

米国は個人消費GDPの約7割を占めるため、消費者マインドの高低は景気動向全体に大きな影響を及ぼ すとともに、株価に与える影響も大きくなります。

 

住宅着工件数

●発表時期:毎月第3週

個人消費の動向を把握するうえで重要な指標です。

該当月に建築が着工された住宅の件数を示したもので、景気動向に対して敏感に反応するため、マーケットでの注目度も高くなります。

具体的には住宅建設が活発になると、家電や電化製品を新調するケースが多いため、それが個人消費を活性化させることに結びつきます。

ただ、天候の変化による影響も大きいため、全体のトレンドを把握するためには、3か月の移動平均で判断するのがよいとされています。

 

新築住宅販売高

●発表時期:毎月29日〜翌月4日

該当月に販売された新築住宅件数です。

景気動向に対して最も先行性の高いもののひとつといわれています。

住宅着工件数と同様、住宅購入の動向は、家具や家電製品など他の製品販売に及ぼす影響が大きいため、 個人消費を左右します。

 

中古住宅販売高

●発表時期:毎月25日前後

他の住宅関連統計と同様、中古住宅販売高も景気の先行指標として重要な統計のひと つです。

発表は毎月25日前後で、該当月に所有権の移転が完了した中古住宅の販売件数をカウントします。

新築住宅販売高は契約書にサインした時点でカウントされるのに対し、中古住宅販売高は所有権が移転した時点でカウントされるため、中古住宅販売高は新築住宅販売高に対して30~60日程度、遅行します。

 

参考資料:『今日から始める!米国株投資』(松本大・著)東海東京証券Webサイト