『世界を変えるSTEAM人材』を読んだ
スタンフォード大学で博士号をとった2人の著者が、
今シリコンバレーで注目される新しい人材の理想像=STEAMについて教えてくれる本です。
かなり面白かったので、自分がこの本で学んだことをざっとお話ししましょう。
これからのビジネスではArtsが重要になってくる
これまでの人材の理想像はSTEMと呼ばれていたのですが、
S: Science (科学)
T: Technology (技術)
E: Engineering (工学)
M: Mathematics (数学)
最近ではAが加わりSTEAMと言う言葉が流行ってるみたいです。
A: Arts (芸術、教養、人文学)
イノベーションを起こせる人材はSTEMではなくSTEAMだということです。
最近よく書店のビジネス書コーナーでも、アートやデザインに関する本をよく目にします。
世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」
1,728円
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こういう本が結構売れているということは、
ビジネスの問題解決にはArtsが重要なんだ
という意識を多くの人が持ち始めているということでしょう。
STEAM人材はどんな人なのか
- ジョン・マエダ グラフィックデザイナー
- グ・ワン
この人は、コンピューターで音楽を作るソフトの開発しています
- ヨーキー・マツオカ
ロボット工学と神経科学の研究者
こんなすごい人たちを例にあげながら、
STEAM人材に共通する考え方や、彼らの問題解決法について解説しています。
僕たちはSTEAM人材から何を学べるか?
3つの考え方
- 型にはまらない自由な発想 think outside the box
- 「ひとまずやってみる」精神 give it a try
- 「失敗して、前進する」という考え方 fail forward
自分の仕事を振り返って、こんな気持ちを意識するのはどうでしょうか?
問題解決のアプローチ
もう一つは彼らの問題解決法。
STEAM人材はデザイン思考と呼ばれる問題解決のアプローチをとっています。
デザイン思考とは、ユーザー自身も問題として認識していない潜在的なニーズを吸い上げて発想し、モノづくりにつなげる行為をさします。
(本書のp56より)
つまり何を言ってるかというと、
これまで重要視されてきたロジカルシンキング(論理の積み上げ)には限界があり、
それを乗り越えるためには、デザインの考え方が必要ですということです。
デザイン思考の具体的な方法論については、次の2冊を読むとかなりわかりやすいです。
『世界を変えるSTEAM人材』を読んだ後には、ここら辺を読むと理解が深まります。
海外の大学や、職場ではデザイン思考という考え方が市民権を得てきているようですので、要チェックです。